肝臓加水分解物とは

肝臓加水分解物とは

肝臓加水分解物は現在は豚の肝臓から作られていますが、元々は鯨の肝臓から肝臓実質末・肝臓エキスという形で製造しておりました。
肝臓実質末は、戦前満州など寒冷地に展開する関東軍に「抗寒冷作用を持つ栄養剤」として利用されたり、戦後は肝臓治療薬としてだけでなく、難病であるハンセン氏病治療薬「プロミン」の副作用を減弱する併用剤として利用されたこともあります。
肝臓実質末を国内にて肝疾患治療薬として、また肝臓エキスは米国にて貧血の治療や滋養強壮剤として使用されていました。
昭和30年代に、鯨の肝臓の水溶性部分のみを利用していた「肝臓エキス」をより高度な肝臓治療薬とするための研究開発を行い「肝臓加水分解物」の許可を得ました。
その後、医療用医薬品として肝臓加水分解物の旧厚生省への再評価の指定を受け、数多くの動物実験や臨床試験をまとめ、その有効性と安全性を確認し、旧厚生省よりその有用性を再評価され、医療用医薬品として開発されました。
しかし、捕鯨禁止が決まり、それに伴い原料を牛・豚に変え、さらに狂牛病の発生に対応し、安全性をより高めるために豚への原料転換を行いました。

肝臓加水分解物の働き

①呼吸数増大作用

肝臓加水分解物を投与することにより、肝臓組織において、一定時間内に消費される酸素の量が増加します。このことは肝臓組織において下記の化学反応が進められていることを示します。

栄養+酸素⇒二酸化炭素+水+エネルギー

即ち、肝臓加水分解物を投与することにより、肝臓ではある一定時間内により多くの酸素を使って、より多く代謝を進めると同時に熱や活性化のためのエネルギーを作り出すことができるのです。

②肝血流の増大作用

炭水化物を分解したブドウ糖を投与した群と比較すると肝臓加水分解物を投与した群は、少ない投与量で肝血流量を増大させています。肝血流が増大するということは、肝臓の隅々まで栄養と酸素が運ばれ、肝臓の働きを改善することができます。

③AST(GOT)、ALT(GPT)改善作用

実験的に肝障害(薬剤性肝障害)を起こさせ、AST(GOT)、ALT(GPT)の改善の様子を肝臓加水分解物投与群と非投与群で比較すると、肝臓加水分解物投与群は、非投与群に比べて早くAST(GOT)、ALT(GPT)の数値が改善することがわかりました。